研究ノート · Nipyon Go!
これは事例紹介のスライドではありません。Nipyon Go!がなぜこの姿になったのかを綴るノートです。日本語の授業とJRPG研究、デジタルアイドル、AIの仲間、そしてわざと間違える3人のクラスメイトの話です。
まずは本から
学校、博物館、ワークショップで何年も日本語を教え、同じ瞬間を繰り返し見てきました。話したいのに、間違えることが怖くて止まってしまう瞬間です。
Nipyon Go!はその気づきから生まれました。必要な瞬間に言葉を届け、最初のぎこちない挑戦を自然に受け止める、やさしい仲間のような入門書を作りたかったのです。
温かく感じる授業には、確かな教え方があります。厳密さを手放したわけではありません。
ゲーム研究と物語
私はゲーム研究と物語の学位を持っています。卒業論文では日本のロールプレイングゲーム(JRPG)を研究し、物語を読めるようにする仕組みを考察しました。準備ができていなくても進む映画とは違い、文章はプレイヤーがAを押すまで待ってくれます。
この間が大切だと思うのです!JRPGは物語に必要な瞬間に言葉を届けられます。難しい文字が暗記する形ではなく、しばらく共に過ごして知っている存在になる。物語、タイミング、選択が、言葉を身近にします。
冷たい単語リストではなく漢字ギルド。ためらいを罰するドリルではなくクエスト。無機質な教科書の声ではなくクラスメイト。本は、あなたを待つテキストボックスの忍耐を借りています。
日本と親しさ
2011年ごろ、Hatsune Mikuをめぐる日本のポップカルチャーが、どう本物の感情的なつながりを築くのかを探り始めました。合成された声とキャラクターなのに、確かな存在感がある。数年後、Kizuna AIはその土台を広げました。自律ソフトではなく演じられるキャラクターですが、LLMが広まるずっと前に、デジタルの仲間がそばにいる感覚を身近にしてくれました。
豊かな表情のアバターと、直接的で親しみやすい観客とのつながりに強く惹かれました。技術と視覚文化が、遠い場所ではなく、入りたくなるデジタル環境を作れると気づいたのです。
小さな歴史のメモ
ブラウザにチャットボットが現れるずっと前から、日本のメディア、アイドル、SFは、デジタルの誰かが隣にいる未来を想像していました。だからこの本では「かわいい」キャラクターを流行のシールとは考えていません。もっと長い文化的な対話につながっています。
(◕‿◕✿) 日本は長い間、明るく親しいデジタルの関係を育ててきました。私も楽しく学び続けています!
スタジオのメモ
本格的なAIワークフローを作り始めたとき、驚いたのは速さよりも、協働を繰り返す過程でした。
推論の記録(<|think|>)をのぞくと、プロンプトの構造、言葉のニュアンス、語調がその場でどう評価されるかが見えてきました。制作しながら、自分の伝え方も磨くようになりました。
AIの仲間と話すことと外国語で話すことは、私には同じ核心を持っています。隔たりを埋め、表現を調整し、地理的・デジタル的な未知の境界を渡る練習です。
名前のある存在が仕事の空気を変えると感じて、Nipyon Go!にもクラスメイトが必要だと思いました。愛らしさを足す飾りではなく、読む過程に寄り添う仲間です。
クラスメイトたち
Tsuki、Selene、Marinaは、親しい学習仲間として設計しました。考えすぎず挑み、漢字を読み違え、ためらい、また試します。意図して弱さを見せることに意味があるのです。
語学では、文法より先に不安がやってきがちです。キャラクターが最初の失敗を引き受ければ、読者の気まずさが軽くなります。空気が和らぎ、もう一度試す余地が生まれます。
Claude CodeでTsuki、Selene、Marinaの役割、声、学びの循環を磨きました。ComfyUIのローカル画像生成でデザインし、Geminiの画像生成(Nano Banana 2)でスプライトアートに仕上げました。
ここでいう「かわいい」は 尊厳を保つ親しさ。誘うやわらかさと、大人の学習者を尊重する配慮です。
デザインと研究
このサイトは私自身の独立したプロジェクトです。上で紹介した制作ツールを使い、指導とデザインの判断は私が行っています。以下の研究は、視覚的な温かさ、注意、デジタルの仲間への私の考え方に影響しています。
やわらかさは、意図して設計したインターフェースの一部です。実験課題では、かわいい動物の画像を見ることで、より慎重な行動と狭い範囲への注意が促されました(Nittono et al., 2012)。視覚的な美しさと、使いやすさの印象の関連も研究されています(Tractinsky et al., 2000)。こうした知見から、温かさを操作体験の一部として考えています。
エモーショナルデザインは、機能だけでなく感じ方も考えます(Norman, 2004)。かわいい工学は、かわいさを測定し、デザインに応用できる感性的な性質として研究しています(Ohkura, 2019)。コンピュータへの社会的な反応の研究も、クラスメイトの親しい声や存在を考える視点になります(Nass et al., 1994).
私のデザインへの応答は、やわらかな形、読みやすい文字、明確な操作、そして不完全な最初の挑戦を受け止める仲間です。JRPGのテキストボックスが研究に物語のリズムを与えます。必要な瞬間に言葉が現れ、なじみの仲間がそばにいて、世界はあなたがAを押すまで待ってくれます。
出典リンクは新しいタブで開きます。
心に響いたら
本のページで、クラスメイトに会ってみませんか。
本の第1~2章を公開しています。今後の作品も気になったら、メールでご挨拶ください。